「再チャレンジ」を売り物にした安倍政権
がスタートしました。小泉政権の弱者切り
捨て政策を継承する政権であることは明ら
かです。
私は、格差の是正へ向け、とりわけ「働き
方」に関する見直しが重要だと思います。
バブルが崩壊し、世の中が不景気になると
同時に、各企業は正社員を減らす一方、パー
トやアルバイト、派遣など給料が安くクビ
を切りやすい「非正規社員」を増やして対
応してきました。
派遣法の改悪が流れを加速
1990年には雇用者の80%が正規社
員でしたが、いまや67%に減少、非正規社
員は800万人から1600万人へと倍増
しました。そのうち派遣社員は2000年
の33万人が、いま4倍の120万人に達
しています。こうした「非正規社員化」の流
れが今日の格差拡大につながっているのです。
この流れを加速させたのが、2003年
の労働者派遣法の改正です。派遣を増やし
やすいように規制緩和する内容で、とくに
これまで禁止されていた製造業への派遣を
認め、来年3月からは派遣期間が1年から
3年以内に拡大されます。
民主党は、派遣労働者の待遇改善につな
がらず、不安定雇用を増やすものだとして
反対しましたが、与党の賛成多数で成立し
ました。また、製造業の現場ではいまや実
態は派遣労働なのに請負労働と偽り会社の
使用者責任を逃れようとする「偽装請負」が
横行するようにまでなっています。厚生労
働省が今年行った調査では、派遣社員の平
均賃金月額は20万6000円(正社員の
平均は約33万円)と低く、6割の人には賞
与・一時金もありません。
当時、コスト削減に必死の企業からの要
請を受け入れて法改正したのでしょうが、
こうした「非正社員化を促進して格差を拡
大させる政策」を見直すべきではないでし
ょうか。民主党の小沢代表も、雇用法制は
あくまで長期安定雇用を基本とし、「非正
規雇用から正規雇用への転換を推進する」、
「同一労働=同一賃金の原則を確立する」、
などと表明しています。小沢代表の提言を
ベースに議論を深め、雇用の側面から格差
の是正に取り組みます。
正社員の残業代もカット?
政府は来年の通常国会にホワイトカラー
の残薬代をとりあげる法案(割増賃金の適
用除外)を提案する予定ですが、サービス残
業を強いられる正社員か、不安定雇用の非
正規社員かの二者択一を迫るひどい内容です。
これが安部政権の掲げる「美しい国」なので
しょうか。雇用情勢は若干上向いていますが、
大事なことは「雇用の質」を改善することな
のです。
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