180-衆-東日本大震災復興特別委…-5号 平成24年03月07日

○古賀委員長 次に、太田和美君。

○太田委員 民主党の太田和美でございます。
 本日、質問の機会をいただきましたことに、まず理事を初めとする委員の皆様方に厚く御礼を申し上げたいと思います。
 また、平野大臣におかれましては、福島県の復興のために、この間本当に精いっぱい御尽力をいただいておりますこと、県民の一人として厚く御礼を申し上げたいと思います。
 今、原子力事故から早くも一年がたとうとしております。しかし、福島県の現状はいまだ収束はしておりません。県民の八割がストレスを感じるという、県民総ストレス状態といいますか、大変異常な国民生活が続いているというのが現状でございます。そして、県外への人口の流出もとまりません。
 先日の朝日新聞の朝刊によりますと、三十年後に福島県の人口が半減するという予測をしておりまして、私は大変強いショックを受けました。子供と母親の世代が大量に県外に流出したということにより、さらに少子化が進んで、人口が半減するという予測でございました。福島県の人口調査でも二百二万七千人だったのが、ことしは百九十八万人ということで、二百万人を切ったということでございます。
 子供やその親世代の大量転出は、原発事故による放射線被曝、健康への不安が原因にほかなりません。国や県は二十ミリシーベルト以下なら大丈夫だということを言いますが、低線量の被曝による健康への影響はわからないことが多いということもあり、福島県民は、今、本当に言葉に尽くせないほどの不安とストレスの中で暮らしているという現状がございます。原発災害、放射能災害の特殊性をしっかりと認識した上で、その対策を打っていく必要があるということでございます。
 そのような中で、要望を可能な限り取り入れていただいて、今回、閣法として特措法をまとめていただきました。平野大臣の御苦労には、福島県の議員として改めて感謝、御礼を申し上げたいと思います。
 ただ、一点だけございます。それは、県が強く求めていた十八歳以下の医療費無料化のことであります。子供たちの医療費無料化が見送られたこと、これはまことに残念であります。本来なら、国が責任を持って十八歳未満の医療費無料化を行って、まず何よりも子供たちやその親たちに安心を与えるという、このメッセージが私たちは本当に一番欲しかったというところであります。
 福島県だけ特別にはできない、また、医療制度の根幹にかかわる問題としてできないという理由が漏れ聞こえてまいりました。
 しかし、ここで私が言いたいのは、福島は特別なんです。今、特別な事情の中で、国がつくり上げてきた虚構の安全神話に踊らされて、そして国策として原発の推進によって、穏やかな暮らしが一瞬にして奪われてしまった。この犠牲になってきた福島県民にとって、本当に福島は特別な事情があるということだけでも、このことを十分にまず理解をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 しかし、その中でも、県が独自でその事業を行えるように、平野大臣の方でも基金を県の方に出していただいたということがございます。国が見送っても、福島県では、秋には独自に十八歳以下の医療費無料化という措置を講じることができました。そうした御配慮に改めて感謝、御礼を申し上げたいと思います。
 これについて、民主、自民、公明の協議によって、特措法六十八条において、国は、健康管理調査その他原子力災害から子供を初めとする住民の健康を守るための必要な事業を実施することを目的として地方自治法第二百四十一条の基金として福島県が設置する基金については、予算の範囲内において、必要な財政上の措置を講じるものとするという修正が施されました。(発言する者あり)そうですね、修正が行われる予定だというふうに聞いております。
 精いっぱいの御配慮の上だというふうに思いますけれども、このことを踏まえた中で、子供を初めとする住民の健康を守るために必要な事業を行うための基金として、ぜひ今後とも予算措置をとっていただきたいということをお願いしたいと思いますが、原発災害の特殊性を踏まえた福島県の現状を踏まえて、大臣の御決意を聞かせていただきたいと思います。
    〔委員長退席、大島(敦)委員長代理着席〕

○平野(達)国務大臣 今委員から御指摘がございましたように、特に福島県において、見えない放射能におびえながら暮らしている小さなお子さんあるいはお母さん方がたくさんおられます。こういった状況をしっかり踏まえて、今回の原発事故の発生の経緯からしても、国は責任を持ってさまざまな措置を講じていく、これが国の姿勢としてあるべき姿だというふうに思っております。
 福島の子供を初めとする住民が安心して暮らせるよう、平成二十三年度の補正予算におきましては、健康管理・調査を実施するための福島県原子力被災者・子ども健康基金創設に向けまして、九百六十二億円の支援を行うとともに、被曝量を低減するための除染経費四千六百三十八億円などの計上を行ってきたところでございます。今後も、この基金につきましては、引き続き、除染経費として、平成二十四年度予算案においても三千七百二十一億円について計上を行っているところでございます。  今、三党の方では今回の法案の修正協議が行われているというふうに聞いておりますけれども、いずれそういった法案修正がもし行われるということであれば、そういった趣旨も踏まえまして、また仮に修正がなかったとしても、先ほど申しましたような経過から、福島県の安心、安全で暮らせるという環境づくりのために、こういった基金についてはしっかり国としても支援を続けていくことが大事だというふうに思っております。

○太田委員 大臣、ありがとうございます。
 福島県の今の現状を踏まえて、そうした医療制度、さまざまな国からの対策をぜひ継続して行っていただくということを強くお願い申し上げさせていただきたいと思います。
 県民の健康の問題について少し続けたいと思います。
 今回の特措法の中にも、第二十七条に「健康増進等を図るための施策の支援」というものが明記されております。
 昨年の十二月なんですが、細野原発担当大臣のもとに設置されたワーキンググループが取りまとめた報告書に、このような記述がございます。以下、読み上げたいと思います。
 平成二十二年の福島県のがんによる粗死亡率は、人口十万人当たり三百五・七と全国で二十位に当たる。これを大幅に改善し、放射線による影響が十年以降から顕在化する可能性があることに鑑み、それ以降、例えば二十年後を目標に、全国でがん死亡率が最も低い県を目指すこと。そのため、喫煙、食事、運動等の生活習慣病等の改善によるほかの発がんリスクの低減はもとより、例えば検診受診率の向上等を含めて政策パッケージとして打ち出すとともに、将来、がんに関する対策については、福島県が世界に誇れる地域となれるようにし、住民の希望を未来につないでいくべきであるという取りまとめの記述がございました。
 実は、私も、事故後早くからこの必要性というものを強く感じておりました。まさに我が意を得たりという気持ちでありますけれども、ただ、実行されなければ意味がありません。
 そこで、原発担当大臣の政務官として、このワーキンググループに参加をされていたということで、園田大臣政務官の方に、この提言の実現に向けて、この対策を講じることが望ましいえているのかどうか、そのことについてお答えをお願いしたいと思います。

○園田大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 先ほど、冒頭に委員もおっしゃっていただいたように、私も、ちょっと私の私見も入るかもしれませんけれども、本当に、今なお放射能の恐怖におびえながら生活をされていらっしゃるお子さん、あるいは福島県民の皆さん方に対して本当に申しわけない気持ちでいっぱいでございます。
 同時に、やはり政府として、国の対応の、ひょっとしたら県民の皆さん方に対しては失礼があったり、あるいは時には不安、不満があったりというような形で今日があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 そういった意味では、しっかりと私どもも、そういった福島県民の皆さん方の特別なさまざまな事情に鑑みて、それに対する最大限の努力をしていかなければならない、対応していかなければならないというふうに考えております。
 そんな中、委員お取り上げいただきました、昨年の十一月と十二月、集中的に細野原発担当大臣とともに私も参加させていただきましたけれども、放射性物質の汚染対策顧問会議、このもとにワーキンググループが設置をされました。
 恐らく、これだけの放射性物質に対する知見を、今わかっているところ、まだわからないところ、そういったところも公平な形で、さまざまな知見をこの中に取りまとめとしてまとめさせていただいたものが、このワーキンググループの報告書でございます。ぜひ、皆さん方にも、ホームページにも出ておりますので、御一読をいただければというふうに考えております。
 御指摘のように、その提言の中には、将来、福島県が世界に誇れる、そういった地域となるように、住民の希望を未来につなげていきたいという思いがこの中に込められております。
 そして、がん対策でございますけれども、福島県が策定をいたしておりますがん対策推進計画、これにおきましては、がんの年齢調整死亡率、これは七十五歳未満でございますけれども、今後十年間で二〇%減少するということで、大変力強く福島県も今推進をしていただいているというところでございますけれども、当面は、がん予防や早期発見といったものが大変重要な位置づけになってまいりますので、そういった各種対策を実行に移していく。
 まさしく、申し上げる、提言するだけではなくて、実行に向けてつなげていくことができるかどうか、そこが、私ども国が、これからの支援というものにつながっていくものではないかというふうに考えています。
 そこで、現在、がん対策の推進基本計画、この変更案については、がん対策推進協議会から既に答申が三月の一日に出ました。今月の頭に出ました。本年の五月から六月に予定しております閣議決定の後に、都道府県もこれを踏まえてがん対策を見直すという形になってまいるところでございます。
 今後、この見直し、さらにこれを推進していくといったところを含めて、その見直し案が出てまいっておるところでございますので、福島県におかれましても、そこを捉えて、例えば、喫煙であるとか食事であるとか運動等の生活習慣病等の改善策、あるいは発がんのリスクの低減、あるいは検診の受診率をさらに上げていただくことというのが大変重要になってくる。
 早期発見、早期予防といったことを申し上げましたけれども、やはり早期発見によって治る率というのは大変高くなってきますので、それによって、がんがたとえ発症したとしても、そこにしっかりと手だてが打てるのではないか。
 これは厚生労働省、関係省庁ともしっかりと連携をとらせていただいて、実行に移してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
    〔大島(敦)委員長代理退席、委員長着席〕

○太田委員 ありがとうございます。
 ただ、園田政務官、全国的ながん基本計画の対策ということはわかります。このワーキンググループの中の取りまとめにもあるように、放射線による影響が十年後以降から顕在化する可能性がある、だからこそ全国でがんの死亡率が最も低い県にするんだということが書かれているわけですから、その対策を、福島県の対策として別建てでぜひしていただきたいということを強くお願い申し上げさせていただきたいと思います。
 今回のこの原発事故によって、福島県の全体のがんの死亡率が一人でもふえることは私はあってはならないと思っているんです。何としてでもこれは避けなければなりません。福島県を日本で一番の健康の県にするというこのメッセージを国が政策目標として掲げていただければ、それがどんなに県民の皆さんにとって希望となるか。本当にこのことは、ぜひ検討を早急に進めていただきたいということを切にお願い申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 次に移りたいと思います。
 この特措法の基本理念の中にも、安心して暮らし、子どもを生み、育てることができる環境を実現するとともに、直面する課題については多様な住民の意見を尊重しつつ解決するということが明記されております。そのためには、国はこの一年間、健康管理調査とか、フィルムバッジを貸したりとか、サマーキャンプの実施など、いろいろな事業を行ってきたと思います。
 しかし、それらの施策を講じて、事故から一年たった今も、放射能の不安を取り除くことができていないという現状でございます。朝日新聞の世論調査は、いまだ約八割の方が放射能の不安というものを訴えておりました。
 チェルノブイリ事故の際には、汚染されたミルクや食料をとっていた子供たちの間で、事故後五年ぐらいたって甲状腺がんが多く発症したという事例があります。福島県の場合はそこまでのレベルの被曝ではないということが言われていて、私もそう信じたいというふうに思いますが、子を持つ親としては不安で不安でいっぱいなんです。  その現状を踏まえて、今私が住んでいる郡山市では、小中学生が、給食の牛乳を約五%の方が辞退しているという現状もあるんです。やはりこういう親御さんたちの不安というものをしっかり理解していかなければならないと思っておりますし、私は、もし万々が一でも甲状腺がんになっても、すぐに駆けつけられるというようなこと、少しでも安心できるという体制を今からつくっていくべきではないかというふうに思っております。
 そこで、厚生労働省の方にお尋ねをしたいんですけれども、〇七年に策定されたがん基本計画に基づき、二〇一二年からのがん対策推進基本計画の中では、初めて小児がんについて力を入れた方針になっておりました。小児がん拠点病院を指定し、専門家による集学的医療の提供、患者と家族に対する心理社会的な支援、適切な療育、教育環境の提供等々対策を整備するなどとした方針が出されておりましたが、この拠点病院をぜひ福島県に持ってきていただきたい、私はそういうふうに思っております。少しでも、子を持つ親御さんたちに安心を与えていきたいというふうに思いますので、ぜひ前向きな答弁をお願いしたいと思います。

○辻副大臣 御指摘をいただきました小児がんは、依然として小児の病死原因の第一位でございまして、これまでのがん対策でも政策的におくれていたところがございまして、三月一日のがん対策推進協議会によるがん対策推進基本計画変更案に重点課題として取り上げていただいているところでもございます。
 具体的には、我が国で死亡率が上昇している女性のがんへの対策、就労に関する問題への対応、働く世代の検診受診率の向上、小児がん対策等への取り組みを推進するという形で新たに掲げているところでございます。
 この中で、御指摘いただきました小児がん拠点病院についてでありますけれども、これにつきましては、平成二十四年度より指定を開始する予定でありまして、平成二十四年度予算案におきましても、小児がん拠点病院の機能強化ということで四億円を計上させていただいているところでございます。
 そして、小児がん医療の質の充実を図るために、小児がん患者とその家族が安心して適切な医療や支援を受けていただけるような、まさに委員がおっしゃったような環境を整備するように目指していきたい、このように考えているところでございます。
 そして、全国に複数指定することを予定しております小児がん拠点病院につきましては、今後、検討会を早急に立ち上げて、拠点病院の要件を策定することとしているところでございまして、福島県の病院につきましても、要件が満たされれば当然その候補になるものと考えるところでございます。
 このようなことも含めまして、今後とも、大変重要な大きな課題である小児がん対策の推進に向けて取り組んでいきたいと考えております。

○太田委員 ありがとうございます。
 これから要件を定めて決めていくということでございますが、私たちもその要件をできるだけ満たせるような環境をつくっていかなければいけないというふうに思っておりますので、ぜひ、この小児がんの拠点を福島県に一つでも持ってきていただきたいということをお願い申し上げさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 次の質問に入らせていただきたいと思います。
 今回、この福島再生特別法案、特措法は、産業振興というものがメーンになっているのではないかなというふうに思っております。法律によって事故被災者の生活がどのようによくなるのか、どのような支援が打ち出されるのかという点は、私は少しちょっと薄いんじゃないかなという感じがしております。そこで、この特措法を補完して、被災者の生活を具体的に支援する法律を議員立法でつくろうと、今民主党の中で議論が続いております。また、野党の中でも同様な動きがあるやに聞いております。
 チェルノブイリ事故の際には、事故後五年たってチェルノブイリ法というものがつくられました。チェルノブイリ法とは、年間一ミリシーベルトを超える地域にも、そこに住んでいた人、そして住んでいる人、また強制避難地域以外の人々に対しても、きめ細かく被災者を十二のカテゴリーに分けて、それぞれ医療支援策とか社会保障の支援策を定めておりました。ウクライナやベラルーシでは、そうした制度にかなりの国家の予算が割かれております。
 放射性物質による被害を避けるため、県外や放射線の少ない地域へできれば移り住みたいというふうに答えた方が三二%おられました。国は、こうした人々の声に耳を傾けることができているのかということでございます。誰だって、今福島県を離れたいというふうには正直思いません。福島で生まれて、福島で育って、福島で働いて、福島で結婚して、福島で子供を産んで、福島で子供を育てたい、これがやはりみんなの思いなんです。でも、私は、この三二%という数字に大変胸が痛くなりました。
 この、国の被災者支援ももっときめ細かく定めるべきではないかというふうに思っております。ここに住む人、そしてやむを得なく出ていく人も、そして、また何年後かには戻ってくる人に対してもです。子供手帳でも県民手帳でも何でもいいですけれども、福島県の事故を経験した人たちがどこに行っても医療保障を受けられる支援とか、さまざまな対策があろうかというふうに思っております。
 日本でどこまでやるかということ、程度の問題というものは別にして、この種の、避難区域に限らない原発被災者の生活再建、支援などについての立法の必要性について大臣がどのような認識をされているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

○平野(達)国務大臣 改めて、福島に嫁入りをするといって福島に行かれた太田委員は、本当に福島県民になられたなということを感じさせていただきました。
 住民の安心のため、政府としては、健康管理・調査により放射線の影響を調べ、福島県民の健康を守ること、除染を行うこと、食品の放射線検査を行うこと、放射能に関する新しい情報を発信し国民の理解を深めることなどのさまざまな施策に取り組みまして、こうした住民の方々への支援に全力で努めさせていただいているということでございます。
 一方で、今御審議いただいている福島復興再生特別措置法では、第四章で、「放射線による健康上の不安の解消その他の安心して暮らすことのできる生活環境の実現のための措置」の規定を盛り込んでおりまして、政府としては、この規定に基づきまして、放射線の健康不安対策など住民支援にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 もちろん、それは避難区域だけではなくて、避難区域以外の方々、福島県民全部、それこそ全部だと思いますけれども、いろいろな不安を抱えているということもしっかり念頭に置いて対応していかなければならないというふうに考えております。
 ちなみに、チェルノブイリ法、私どもも今いろいろ勉強させていただいております。例えば、このような法律に基づきまして議員立法等々についても検討されているというふうに聞いておりますけれども、こういった議員立法がもし成立するということでございますれば、その趣旨を最大限踏まえまして、政府として対応しなければならないというふうに考えております。

○太田委員 大変前向きな御答弁をいただいたと思います。ありがとうございます。これからも、議論をもっと深めた中で、議員立法の策定について進めてまいりたいというふうに思っております。
 そしてまた、大臣、今、大変ネガティブな言葉なんですけれども、原発離婚とか家族離散という言葉が、正直、福島県にあるということがございます。今回、震災で、きずなというものがこれほどまでに価値があるものなのかということで再評価されたという裏、マスコミが報じない裏にはそういった現状があるということをぜひ御理解していただきたいというふうに思っております。
 今、県外避難は約六万人ということが言われておりますが、私は、住民票を移動しないまま県外に行かれている方たちも多いので、それをもっと上回るのではないかなということを思っております。子供と奥さんだけが県外で暮らす人など、本当に潜在的に、さまざまな方がもっともっとたくさんおられるのではないかなというふうに思っております。
 そうした中、将来の見通しが立たない不安、いつまでこの生活を続ければいいのかといういら立ち、こうしたものをやはり早く解消してあげていかなければなりません。いつまでもお父さんとお母さんが別々に暮らして、週末だけ子供に会いに行くという暮らし、これを本当にいつまで続けるのか。これを思うと、本当にいたたまれない気持ちになります。
 そうした中で、私、それを少しでも解消するために、汚染の将来予測マップというものをぜひ早急につくるべきじゃないかというふうに思っております。ベラルーシでは、この将来の汚染予測マップをつくって公表しています。五年後のみならず、十年後じゃなくて、もっと、五十年後まで、細かく、そういった汚染の状況がどのような形で推移していくのか、そして減衰していくのかというようなことが、手にとって、目で見てわかるというような、そういったマップがあるんですね。
 私は、日本でもこうしたものがつくれるはずだというふうに思っております。そうすれば、自分の住んでいた地域では十年後にはこのぐらいの被曝量になるからもう帰っても安心だとか、そのような人生設計がしやすくなるのではないかなというふうに思っております。子供が中学生になったら福島に戻る、やはりおじいちゃん、おばあちゃんたちもいるから福島でこれからも過ごしたいんだ、そういったような形で帰還もしやすくなるというふうに思いますが、このようなマップをつくるおつもりはないかどうか、お答えをお願いしたいと思います。

○平野(達)国務大臣 放射能に対しての不安をできるだけ軽減する、あるいは将来のいろいろな生活設計を立てる上で、自分が今現在住んでいる地域の放射線がどうなるんだろうかということについては、そこの地域に住んでいる方々にとってはもう本当に必須の情報なんだろうというふうに思います。
 現在の線量マップは文部科学省で作成しておりますけれども、将来における予測線量のマップについては、物理的な減衰や雨風などの自然要因や地形要因等を考慮する必要があり、実際の線量変化を正確に予想するのは困難であるというのが見解であります。
 しかし、今委員からも御指摘ございましたけれども、やはり住んでいる人たちには、この説明を聞いたとしても、なかなか納得をいただけないというふうに思います。推定年間被曝線量の推移に関する試算、こういったことは公表しておりますけれども、いずれ、どういう形で、どういう精度で予測線量マップが公表できるのか、これにつきましては、鋭意引き続き検討しなければならないというふうに考えております。
 そのときに、出す場合には、出す側はどうしても、不確実なものを出すということには慎重になるということもございまして、この点についてだけはちょっと委員も御理解をいただきたいと思います。
 ただ、繰り返しになって恐縮ですけれども、出さないという、こういう説明では納得されないということについては私も重々理解をしますし、それを踏まえた上での何らかの対策を検討するようには強く指示したいというふうに思います。

○太田委員 ありがとうございます。
 推定年間被曝線量の推移というものがわかっておりますし、各種放射性物質がどのようなものが飛んでいて、セシウム137、134の割合がどのぐらいあって、そして、自然減では二年後には四〇%減るだとか、いろいろなことで試算が出ているはずだと思います。もちろん、除染によって、ウエザリングによって、さまざまな、推移が変わる可能性もあろうかというふうに思いますけれども、今現時点でわかる中で、少しでもそういった公表をできるような形で、ぜひ前向きに、この策定に向けて取り組みをしていただければというふうに思っております。
 まだまだ、いろいろな対策を講じていかなければいけないことがたくさんあります。そうした対策を講じた上で、私たち福島県は、やはり、いつまでも怒っている福島県ではいけないと思っております。明るく前向きに頑張っている姿を全国の皆さんに示していきたいというふうに思っておりますので、国としても最大の支援策を講じていただくことをお願い申し上げまして、そして、改めて平野担当大臣を初めとする各位の皆様方に、福島県のために精いっぱいやっていただいておりますことに感謝、御礼を申し上げまして、以上をもちまして私の質疑を終了させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。