169-衆-経済産業委員会-2号 平成20年03月26日

○東委員長 次に、太田和美君。

○太田(和)委員 民主党の太田和美です。まずもって、本日質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げます。
 さて、本日は、大臣所信に対する質疑ということで、私は、その中でも内需拡大という観点を中心に質問させていただきたいと思います。
 大臣は、昨年の十二月十八日の記者会見において、小泉内閣、安倍内閣、福田内閣と、それぞれの内閣の経済成長戦略の違いについて言及されております。なるほどと思ったのですが、小泉内閣は、伸びるところは伸ばしますという成長戦略。安倍内閣は、置いていかれる中小企業や地域を引き上げていきましょうということに取り組んだ。そして福田内閣は、伸びるところは伸ばす、引き上げるものは引き上げるというのを別個にやるのではなく、相互に関連をしながらスパイラル的に全体を引き上げましょう。例えば、大企業のOB人材をいたずらに海外に引き抜かれて技術移転がなされてしまうというよりも、中小企業の人材として活躍させるようなつながり、仕組みをつくりますというようなお話をされております。
 昨年の安倍内閣当時の大臣の所信演説を今改めて読み返しますと、経済成長戦略大綱の施策を充実強化していくこと、そして、イノベーションによる生産性の向上、イノベーションを通じた成長などの課題に一番力点を置いておられたような感じがいたします。
 私は、昨年の委員会で、イノベーションの成長も大切ですけれども、肝心なのは、格差を是正して消費をふやすことが経済政策の課題ではないかという趣旨の質問をさせていただきました。
 ところが、このたびの所信演説では、イノベーションは第一ではなく第二の課題になり、経済成長戦略大綱に至っては、大綱のタの字もありませんでした。明らかにイノベーションや成長に関して迫力がなくなってきたような気がいたします。
 そこで、大臣にまずお尋ねしたいのは、三つございますが、一つ目は、経済産業行政として、安倍内閣から福田内閣にかけて経済政策にどのような変更点があったのか。また、どこを踏襲し、どこを変えるのか。つながり力といって大企業OB人材の一例が挙げられておりましたが、それは福田内閣の政策全体の本質をあらわしているのか。単なる美辞麗句ではないでしょうか。二つ目に、もし政策の変更があるなら、それはどのような理由によるものか。そして三つ目に、経済成長戦略大綱、これはどのような位置づけになっているのでしょうか。まとめてお答えください。

○甘利国務大臣 成長戦略の重点の変更といいますか、ステージアップだというふうに思っております。
 小泉政権のときには、どこもかしこもみんなだめという状況だったわけですから、その中で伸びれるところはどんどん先に行ってくれということで、牽引役をつくったんだと思います。伸びれるところは伸ばしていった。安倍内閣になりまして、気がついたら、取り残されてしまっているところが結構ありますね、これがかなり深刻になっている。中小企業とか地方というのが取り残されている。ここを底上げしていくというのが安倍政権のときの課題であったと思います。
 福田政権になって、次は、伸びていくところ、それから後を追ってくるところ、あるいは、大企業、中小企業、都市、地方、いろいろな経済要素がありますけれども、これをコラボレートさせていく。それぞれが別個に進んでいくというのから、コラボレートして、相乗効果からシナジー効果を生んでいこうという形に、ステージスリーに入ってきたんだというふうに思います。
 福田内閣における目指すべき日本の国の姿というのは、世界の成長センターであるアジアに日本が位置しているということの利点をフルに活用して、アジアの成長に日本が貢献しつつ、アジアとともに成長していくという姿であります。
 そこで、その三点、先ほど、イノベーションが第二番目になってしまったではないかというお話がありましたが、まず一つ目として、つながり力を国内外で発揮していく。つまり、アジアの成長とつながっていくということ。それから、国内においては、それぞれが経済要素になるものをつなげていって、シナジー効果を発揮していくというつながり力。
 それから、二つ目のイノベーションでありますけれども、先端技術あるいは環境技術、あるいは、安全が今一番大きな課題になっていますが、安全を中心とした高信頼性、それから感性の力といいますか文化の力、こういう日本の持っている強みはぐんぐん伸ばしていく。もちろん、この中にはイノベーションが入るわけでありますが、そういう強みの突出をしていく。
 それから三点として、需要を国内外でつくり出していく。アジアには、これから中産階級が一挙にふえていくわけでありますから、相当なものを購入できる所得層が一挙にふえていく。それを取り込んでいくということで需要の取り込み、あるいは需要の創出、取り込みということに力点を置いた経済政策、成長戦略であります。

○太田(和)委員 ありがとうございました。
 福田内閣では、平成版前川レポートをつくるのだということで、昨今専門調査会がスタートいたしました。
 言うまでもなく、前川レポートは、二十二年前、輸出主導の成長により巨額の貿易黒字をため込んだ日本経済の構造を内需中心の成長に変えていこうという意図のもとに作成されました。しかし、市街地の再開発で住宅を整備し、地方債の発行で地方公共事業をふやすといった内需拡大策は、土地や住宅の高騰を招いたものの、福祉やサービスを中心に国内でお金が循環する仕組み、つまり国民の生活の質を向上させる経済成長にはつながりませんでした。バブルにより内需は一時的に拡大しましたが、その負の遺産の処理に大きな労力を払いました。
 前川レポート当時と現在で何がどう変わったのかということについて、資料をお配りしておりますのでごらんいただきたいのですが、まず、成長の寄与度ということでは、今回の景気回復局面の特徴は、消費の寄与が著しく少ない。これは賃金の伸びが抑えられているからです。さらに、中国への輸出の伸びなどがあって、外需の貢献度が大きい。過去よりも、むしろ輸出頼みの成長構造になっているわけです。
 次に、全国勤労者消費支出の推移をごらんください。これもバブル後下がり続けています。そして、貯蓄率の推移、これも下がり続けています。したがって、国民がお金をため込んでいるというわけではないということがおわかりいただけると思います。
 現在と八六年の当時を比較してみました。一言で言うと、全くよくなっていないということであります。内需主導の成長ができていないということがその核心だと思いますが、では、なぜ一体これまで内需主導の成長構造に転換できなかったのか。内需主導への転換は延々と言われ続けてきた課題だと思うわけですが、バブルの発生と崩壊、そして米ソ冷戦構造の終結と途上国の台頭による経済のグローバル化といった、前川レポートが想定していなかった事態が起こったことは事実ですが、なぜ転換できなかったのか、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣 私は、内需というのをどうとらえるかということを考えた方がいいと思うんですね。国境線で仕切られている日本の国内だけを内需というのか、それとも日本と同じような条件で商売ができるところまで範囲を広げていくべきか、このことをしっかり考える必要があると思うんです。
 というのは、八〇年代の半ばというのは人口がまだまだどんどんふえていって、国境線の日本の中の消費対象人口がどんどんふえていくときです。今を比べると、今は人口減少に向かっていって、国境線でいう日本ということでいえば、消費対象人口がどんどん減っていく中なんですね。減っていく中だけをとらえて内需というのか、それとももっと幅広く、例えばEPAを結んだところを巻き込んで準内需というのか、その辺の発想の転換というのは必要だと思うんです。人口がどんどんふえていった時代の前川レポート、それから人口減少下にある中での新前川レポート、バックボーンが違っていくと思うんです。
 もちろん、深掘りをするというのは大事なんですね。同じ一億二千万の人口でも、技術革新をしていくと新しい需要が出てくる。例えば、携帯電話がなかったときには携帯電話の需要はもちろんありませんから、携帯電話が発明されて新しい需要が追加されるわけですね。もちろん、それによってほかの買うものが減っちゃったというのもありますけれども、相殺してみても全体はふえていくという深掘り効果があると思うんです。
 ただ、経済対象面積を広げていくという発想をこれから持たないとだめだと思うんですね。そういう中で、東アジア全体をEU的な経済共同体にしていくという発想は絶対持っていないと、日本はじり貧になっちゃうと思うんです。
 昔は、外需依存といっても輸出ばかりなんですね、輸出ばかり。今は輸入もあって、純輸出という割合はうんと減っているんです。つまり、輸出もすれば輸入もする。日本から部材とか機能部品を輸出して、外国で製品を組み立ててよそに輸出していく、そういう相互依存関係ができ上がってきていますから、昔の単なる輸出するだけで輸入がないというときと、輸出もあるけれども輸入もあるという時代の外需依存というのは少し意味合いが違ってくるなというふうに思っております。
 でありますから、結論からいいますと、国内経済だけにとどまっていないで、国内と同じような条件で仕事ができるエリアをふやしていく、その中で分業体制をしっかり構築していくということを目指すべきだと私は思っています。

○太田(和)委員 ありがとうございました。
 準内需の発想の転換というお話がございましたが、内需を活性化するかぎは、私は個人消費の伸びだというふうに思っております。個人消費が伸びるかぎは、社会保障制度の改革を中心とする将来不安の解消という大きな課題もありますが、それと同時に家計収入が伸びなければならない。大臣、これはこの考えでよろしいでしょうか。

○甘利国務大臣 好循環が生まれるということが大事だと思います。つまり、企業の利益が家計に移転をしていく、それによって消費が伸びて企業の物が売れる、売れてまた企業収益が拡大する、拡大した企業収益が家計に移転するという、循環を通じて全体が拡大していくということが大事でありますから、御指摘のとおり、企業収益が家計に移転していくということは極めて大事なことだと私は思います。

○太田(和)委員 家計収入の伸びといった場合に、これまで好調な企業収益が家計に今リンクしていません。企業収益の好調さを家計に反映するべきだという言い方がなされてきたと思いますが、福田内閣もそういう考えに立っているのだと思います。
 これは異例のことだとされておりますが、福田総理が経団連に賃上げをお願いしました。甘利大臣もお願いされたと思います。私は、お願いしないよりかはした方がいいに決まっていると思うんですけれども、しかし、お願いをしたんだから福田内閣は国民の暮らしを考えていますとか個人消費を活性化するために一生懸命取り組んでいますとか、そういう言いわけにされてはかないません。隠れみのにされては国民が浮かばれないと思います。
 私が申し上げたいのは、大部分の中小企業は成長の恩恵を受けていない。労働分配率も高どまりで、ぎりぎりのところでやりくりをしております。お願いをされてもこれ以上出せっこないというのが中小企業の本音だと思います。そんな中で、一部大企業の労働者だけ家計収入が伸びても、経済全体への波及効果は極めて少ないわけです。もとからお願いの効果というのは限定されております。だとしたら、お願い以外の手段を考えるべきではないかと。
 企業収益の家計へのつながりは、直接的には労使が決めることですから一律にリンクさせることはできません。だとしたら、その間に政治が入って、政策や制度の改正で対応するべきではないかというふうに私は考えておりますけれども、一例として申し上げます。
 平成十四年から五年間、小泉内閣の間に八兆三千億円の個人負担増がありました。およそ個人消費を活性化させるのと正反対の政策がとられてきたわけですが、このうち所得税の定率減税を廃止した増税額が約二兆六千億です。一方、これはあるエコノミストの試算によれば、二〇〇二年初めの景気回復時から二〇〇七年までに労働分配率の低下を通じて個人から企業に移転した所得は、年率二兆八千億円になるそうです。私は、せめてこの個人から国に移転した定率減税の二・六兆円、そして個人から企業に移転した二・八兆円にちょうど見合う数字だと思うんですが、揮発油税の暫定税率の廃止をすれば二兆七千億円の減税効果があります。大臣はこの問題の御担当ではないのでちょっと質問しにくいのですけれども、個人消費活性化のための緊急対策としても一定の効果があるのではないかと思っております。
 また、海外投資家からは、福田内閣は改革後退内閣と見られているようです。道路特定財源の維持といった政策も改革後退と見られているようでして、そうであるならば、思い切って民主党が提案している一般財源化へ今すぐかじを切ることが投資家にも好感を持って迎えられるのではないかと思っております。
 企業収益と家計のつながりの回復策はあるのか、そして、道路特定財源の一般財源化、暫定税率の廃止について、これは大臣の個人の感想で構いませんので、思うところをお答えください。

○甘利国務大臣 余りこういう席で個人の感想をこの大事なときに言うのはどうかと思いますが、それも含めて、暫定税率が廃止をされるとその分歳入欠陥が生ずるわけであります。それをどうするかという問題がもう一つ出てきてしまうのでありまして、二兆六千億、七千億がなくなってしまうと、ほぼ新設の道路はできない、維持管理でいっぱいいっぱいということになってしまう、それの経済マイナス効果ということもあります。もちろん、消費者、需要家にとって、二兆六千億その分安くなるということは消費効果はあるかもしれませんが、一方で、その分の事業が行われないというマイナス相殺効果もあるわけであります。それから、いろいろな混乱が予想されますので、一概に暫定税率をなくした分だけ経済効果があるかということについては疑問があろうかと思っております。
 一般財源化につきましては、これは特定財源を設計するときに、こういうふうに使いますからという納税者との約束がありますから、納税者の理解ということがとにかく大事なことだと思います。納める方はこうしてもらいたいと思ってこの税金を納めているんだからなという話がつきまとうわけでありますから、そこの辺の議論が必要かというふうに思っております。
 それから、家計と企業の所得移転の好循環に関連してでありますが、おっしゃるように、雇用者数の八割は中小企業でありますから、中小企業の従業員の所得が上がらないと消費効果というのは本格的には出てこない、御指摘のとおりだと思います。大企業はいいけれども、中小企業は収益が伸びていない、むしろ減ってきているわけでありますから、ここをどうするか。これは、下請取引の適正化についていろいろガイドラインをつくり、今、ベストプラクティスを横展開している最中であります。
 大企業に関しては、総理も私もお願いをしました、しないよりはいいというお褒めをいただきましたが、収益の上がっているところは家計への転化を図って、好循環をつくり出してほしいと。経団連会長も、それにこたえるように、給与を上げられるところは上げてほしいという話をされたわけであります。
 ただ、一方で、同業の企業の日米あるいは日欧の比較をしますと、外国同業企業は二けた以上の利益でありますが、日本はほぼ一けた利益であります。ここにも問題がある。これは、別に賃金を減らして利益を上げようというのじゃなくて、構造改革の余地があるのではないか。ITの導入をさらにしていくとか、生産性向上に向けてのもう一段の努力が必要だというふうに考えておりますし、日本の企業の大宗を占めるサービス産業は特に生産性が悪いということで、この生産性を上げるための協議会を発足いたしまして、具体的な処方せんを今書いているところであります。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 道路の話でいい答えが返ってくるとは期待しておりませんでしたが、ただ、現在は、ガソリン代の高騰を価格に転嫁できずに、中小企業の利幅が極めて少なくなっております。あるいは、車に頼っている地方では、外出を手控えさせ、小売や飲食の需要を減らすような効果が出ております。内需の刺激、景気対策の観点からも、暫定税率の廃止、一般財源化は有効であり、ぜひ再考していただきたい、これは指摘だけさせていただきます。
 先ほどの企業収益の家計へのつながりの話に戻りますが、揮発油税の話だけではなく、例えば、企業の支払い余力を拡大するため、中小企業の法人税をさらに減税するだとか、優越的地位の濫用にさらに厳しい監視体制をとるとか、本来やるべきところはいろいろあると思うのですが、大臣の所信表明を伺っても、個人消費を伸ばし、内需主導の成長に転換するという決意みたいなものが私は感じられなかったというふうに思っております。
 唯一、「需要の創出に向けた戦略的対応」というくだりがありましたから、おっと思ったんですが、要は、アジアで興りつつある中間層、先ほど大臣から冒頭でもお話がありましたが、アジアで興りつつある中間層の新しい消費需要に期待することと、環境や安全、安心意識にこたえる新しい消費需要に対応しようということしかないんですね。
 それはそれで結構なことだと思うんですが、もっと個人の消費に向けた、新しい需要の創出に向けた戦略的対応という考え方が必要なのではないかと私は思っているんですが、大臣、いかがでしょうか。

○甘利国務大臣 大臣所信の中で、確かに御指摘のとおり、需要の創出に向けた戦略的対応ということで、特にアジアで勃興する新しい中産階級、これが需要を大きく喚起するというお話には触れさせていただきました。
 もちろん、国内でも、従来からありますけれども、さらに昨今高まっている意識は、安全、安心意識の高まりであります。製品の信頼性に対するさらに厳しい要求が出てきている。しかし、それは、逆にとらえると、そういう商品に対するニーズが上がっているということであります。家電でもトップランナー方式というのを強力に推進しておりまして、今、消費者が家電の店に行きますと、省エネ基準のマークを注視して、これが一番省エネですかと。価格もさることながら、省エネ製品に買いかえようという意識が高くなっております。これは新たな需要の喚起だと思います。
 今後、住宅メーカーにもこのトップランナー基準的なものを導入していって、新しく建てかえるなら省エネ基準を満たしている、省エネ性能のいい住宅というような、新しい消費行動が起きて、それが消費以外にも貢献する、これは具体的には地球環境に貢献するわけでありますが、そういう意味で新たな需要を掘り起こしていく。これは、国内においてもという取り組みを進めていきたいというふうに思っております。

○太田(和)委員 御提案をさせていただきたいと思うんですが、私は、サービス業の生産性を上げるということも必要だと思いますが、新たな需要を喚起し、拡大していくことが大切だと考えています。例えば、少子高齢化や女性の社会進出は新しい需要を生み、これが経済成長につながります。これから伸びる可能性が高いのは、特にシニア向けと女性向けのサービス業だと私は思っております。
 きょうは、このうち女性向けサービス業を最後に取り上げさせていただきたいと思いますが、女性の社会進出に伴って、家事の負担軽減、時間の節約が必要になってきました。家事は、長い間、性別役割分業の中で無償労働とされてきましたが、貨幣的価値のあるものとして見直されています。すなわち、ホームヘルパー、ベビーシッターなどの子育て支援サービス、介護サービス、清掃サービス、買い物代行サービス、宅配サービス、昼食などの家事関連サービスがビジネスとして考えられます。一方、女性が自分に投資する余裕も生まれ、エステやマッサージなどの美容サービス、外食、イベント、カルチャースクール、ファッションなどの女性関連サービスも当然拡大するでしょう。
 私は、この可能性のある女性向け市場を掘り起こし、活性化させるかぎの一つは、やはり、同性としてニーズを熟知している女性がこれらの分野でどれだけ会社を起こすか、どれだけ起業していけるかにあるのではないかと考えています。
 アメリカは、今、九百万人以上の女性ビジネスオーナーがいると言われております。これは、アメリカの中小企業庁が頑張って女性起業家に関するデータを整備して、その上で、政府調達の五%は女性がオーナーを務める会社と契約するという連邦取得合理化法や融資機会均等法、女性起業家法などを次々に整備していったから実現したのだと言われております。アメリカの女性起業のほとんどがサービス業です。アメリカは、女性の起業がふえてサービス業が伸びたと言っても言い過ぎではないんだと思います。
 日本でも、厚労省の子育て女性起業支援助成金があったのですが、ことしで打ち切りだそうです。経産省も女性の創業に限定した創業塾にお金を出したり、国民生活金融公庫が低利融資を行ったりしていますが、アメリカと比べると、支援のあり方も規模も全く貧弱と言わざるを得ません。  大臣、そこで、産活法でちょっと税金をまけるだとか指針をつくるとか、既存の取り組みも悪くないんですが、内需を分厚くするサービス業を活性化するという観点から、女性の起業家への思い切った直接支援、政府調達を割り当てるとか、融資ではなくて助成金を出す、そういう支援に切りかえるべきだと思います。中小企業庁に女性起業家を支援するセクションをつくる、女性起業家の現状やニーズに関する調査を行うということが必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○甘利国務大臣 人口減少下で経済規模を拡大していくということは決して不可能ではない。それはどうするかというと、御指摘のとおり、女性、高齢者、それから若者でまだ経済活動に参加していない人たちを積極的に参加させていくということであります。その際には、雇用者としてということもありますけれども、起業家として経済活動に参加していただくということも極めて大事であります。  御指摘のとおり、女性ならではという分野はあると思います。男性よりも有利に働く、男性が経営するよりも女性が経営した方が細部にわたって女性の思いが一番わかるからという分野は当然あろうかと思います。それがサービス産業に多いということはそのとおりだと思っております。
 そこで、もうお話がありましたけれども、女性に限定をした創業塾というのをたびたび開催しておりますし、これからも頻繁にやっていきたいと思っております。
 意欲を持っていても、具体的にどうしていっていいか手だてがわからないという人はたくさんあるでありましょうし、それから、業を起こすわけでありますから、とりあえず低コストでその業を起こしていくためのお金の調達が必要でありますから、これは、もう既に御指摘のとおり、低利融資制度というのがあります。
 女性、若者/シニア起業家支援資金ということで、かなり低利で行っているわけであります。国金で五百十九億、このうち女性向けは二百六十億でありますけれども、この施策につきまして、引き続きしっかりニーズを踏まえて取り組んでいきたいというふうに思っております。

○太田(和)委員 ありがとうございました。
 本日、大臣の答弁を聞いておりまして、納得するところもありましたが、私は、内需拡大、そして消費拡大への道はまだまだ遠いなと感じたところです。やはり政権を交代するしかないという確信を一層深めたことを申し上げまして、私の質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。

○東委員長 以上で太田和美君の質疑は終了いたしました。