165-衆-経済産業委員会-3号 平成18年11月01日

○上田委員長 次に、太田和美君。

○太田(和)委員 民主党の太田和美でございます。
 四月の補欠選挙で、私、当選させていただきまして、常任委員会ではきょうが初めての質問になります。私は、選挙の際、負け組ゼロをキャッチフレーズに掲げ、小泉政権のもとで進んだ格差の拡大に歯どめをかけ、努力をする者が報われる政治の実現を公約にいたしました。この経済産業委員会におきましても、我が国の経済産業の活性化を追求するのは当然といたしましても、イザナギ超えだと勇ましい大企業をよそに、いまだに景気回復を実感できない日本の経済社会に大きなひずみをもたらしている構造に立ち向かっていきたい、そして、何よりも消費者優先の立場に立って一生懸命活動させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、消費生活用製品安全法改正案について質問するに先立ち、まず、パロマ社のガス湯沸かし器、松下電器の石油温風機など、この間、消費生活用製品の事故によって亡くなられた方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。また、シュレッダーや浴室乾燥機などによってけがをしたり火災に遭われた方々にお見舞いを申し上げたいと思います。
 私は、安全性に欠陥のある商品を製造したメーカーには大きな責任があると思いますし、また、パロマ社のように、当初は責任を認めず、開き直ったりうそをついたりと、その対応には大きな怒りを感じていました。しかし一方、安全軽視の制度や仕組みを今日まで温存させてきた行政の怠慢、政治の怠慢も強く指摘しておきたいと思います。
 私たち民主党は、パロマ事故が社会問題になる以前から、消費生活用製品等及び特定生活関連物品に係る危険情報の提供の促進等に関する法案、略称危険情報公表法案を作成し、二〇〇四年の国会から提出してまいりました。継続審議となり、内閣委員会に付託をされております。与党の拒否によりいまだ審議されておりませんが、もし、この民主党案が早期に成立しておれば、今日また違った事態になっていただろうと思うと残念でなりません。
 民主党の法案との関連では、後ほど我が党の先輩議員の皆様からじっくりと質疑をされるだろうと思います。私は、民主党で最初に質問させていただきますので、まず、パロマ社のガス瞬間湯沸かし器による事故の経過と経済産業省の責任から質問させていただきたいと思います。
 今回の改正案は、消費生活用製品をつくったメーカー、輸入業者が、重大事故が起こった場合に、経産省への報告を義務づけるという点が最大の目玉だと認識をしております。これは遅きに失しているとも言えますが、消費者安全行政として一歩前進であることは間違いないと思います。しかし、メーカーから報告が漏れなく上がれば大丈夫なのでしょうか。二十八件の事故のうち二十件についてはガス事業者から報告があったと聞いております。幾ら報告があっても、処理体制が不十分だったり安全性に敏感に反応するセンスが欠けていれば、原因究明や再発防止につながっていかないのではないでしょうか。
 ガス事業者からの報告はどのように処理されたのか、なぜこの報告を生かして事故の連鎖に歯どめがかけられなかったのかをお伺いいたします。

○甘利国務大臣 お答えいたします。
 経済産業省は、パロマ工業株式会社製のガス瞬間湯沸かし器事故につきまして、ガス事業者から事故報告を受けておりました。これらの事故に対しましては、個別に事故原因の分析を行い、対応してまいったわけであります。またあわせて、パロマ工業株式会社に対する再発防止のための指導であるとか、ガス事業者等に対する保安対策の徹底の指導などを行ってきたところであります。
 当時の対応を現時点から振り返ってみますと、まず第一点として、事案を個別に処理して、その情報の集約、分析が不十分であったと思います。二点目といたしましては、事業者に対する指導の実効性が維持されているかどうか、十分なフォローアップを行うことが必要であったのではないか。これが二点目。そして三点目として、消費者に対しまして積極的に事故情報を公開すべきであった。こういう点を今から考えると反省をしているわけでありますが、こういう点を踏まえて、今後の製品安全対策に資するようにしたいと思っております。
 先般、製品安全についての総点検を実施しまして、三十一項目の対策を公表したところでありまして、今後、これらの対策を確実に実施してまいります。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 この際、パロマ社からの直接の報告もあったはずです。経産省の製品安全対策に係る総点検結果取りまとめによれば、パロマ工業株式会社は、平成二年及び三年に、通産省生活産業局日用品課に事故報告を行ったとしているという記述があります。さらに、これら二件の事故報告では、いずれも、コンセントに電源コードを差し込まなくても燃焼するように不正改造がなされたということが報告されています。
 経産省にこの平成二年及び三年のパロマからの事故報告を資料要求したのですが、ないということでした。経産省の取りまとめには、事故報告があった、そして不正改造があったと内容まで記載されているのに、肝心の報告書がないというのはどういうことなのでしょうか。

○高木大臣政務官 パロマ工業株式会社から、十五、六年前のことになりますが、平成二年及び平成三年に事故報告書の提出があったか否かにつきましては、あらゆる書類、そしてまた当時の担当者にも確認をさせていただきました。平成三年に報告がなされたことは確認できましたけれども、平成二年の報告は確認できておりません。また、残念ながら、こうした報告を踏まえまして、当時どのような対応がとられたかにつきましても確認できませんでした。
 いずれにいたしましても、当時の対応を現時点から考えてみますと、省内における情報の共有化及び関係部署間の連携が十分ではなかったことは否めないと考えております。
 こうした反省を踏まえまして、経済産業省といたしましては、省内の検討、フォローアップ体制を整備するとともに、事故リスク情報を国民に提供することなどによりまして、製品安全対策に万全を期してまいります。

○太田(和)委員 報告書がないのではっきりと申し上げられませんが、不正改造というのは大きな端緒になるのではないでしょうか。
 どうして不正改造がなされたのか、不正改造にパロマ社は関与していないのか、不正改造を許さない措置はどうするのか、消費者にはどのように知らせるのか等々、疑問点について、現行法八十三条に基づき追加的に報告徴収しようと思えばできるでしょう。さらに、現行法八十四条で立入調査もできることになっています。
 これらの法的根拠に基づいてどうしてこの時点でしっかり掘り下げた調査を行わなかったのか。平成四年以降十人の方が事故で亡くなられているだけに、どうしてこの平成二年、三年の報告が生かされなかったのかをお尋ねいたします。

○広瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 通商産業省では、御指摘のとおり、ガス事業者からの報告に加えまして、パロマ工業株式会社からも平成四年に同社製のガス湯沸かし器に関する三件の事故報告を受けております。これは当省から求めて報告を出させたものでございます。この事故報告を踏まえまして、その時点でも、ガス事業者に対しまして、一酸化炭素中毒事故等の防止を徹底する旨の通達を出すなどの対応をしてまいりました。
 しかしながら、より有効な対策をとるためには、これらの事故の原因の徹底的な究明のための情報の集約作業を行う必要があったのではないかと考えております。情報の集約のためには、事業者に対して徹底的に不足のある情報を提出させ、長期間にわたって情報を集約し、都市ガスとLPガスの区別なく横断的に事故情報を収集し、メーカー名、型式名、事故原因などをキーワードとして系統的にデータベースを整備すること、これらのことによりまして、ガス消費機器の事故事例を系統的に分析できる体制を整える必要があると考えております。
 このため、今後の対応といたしましては、ガス消費機器メーカーから事故報告を求めることに加えまして、高圧ガス保安協会において都市ガス、LPガスの区別によることなく統一的な事故原因分析を実施すること、外部有識者によるワーキンググループにおいて事故原因分析及び対応状況のフォローアップをすること、ガス事業者からの事故報告にメーカー名、型式名等の情報を追加することなどにより原因究明の徹底を図り、有効な対策をとってまいりたいと考えております。

○太田(和)委員 平成四年三月二十六日に経産省LP保安室が三件の事故についてパロマから報告をさせています。この報告書については、個人情報を墨で消した写しを経産省からいただきました。この三件の報告書には、それぞれの事故原因についての記述があります。
 「電源コンセントに差し込まなくても燃焼する状態になっていた。パイロット安全装置の回路上に、何らかの異常があると思われる。」「湯沸器現品は改造された疑いがあるので、県警の科学捜査研究所で鑑定される。」
 そして、「これは強制排気式でコンセントから電気をとることでファンが回るしくみになっていた。またコンセントをつながなければ点火しないはずであるにもかかわらず、未接続で点火することを確認した。事故当時コンセントをつながずに湯沸器を使用していたため、不完全燃焼を起こし室内に一酸化炭素が充満した。」
 そして三件目ですが、「強制排気式給湯器を点火しており、」「事故を起した給湯器は台所及び浴室兼用」「何者かにより人為的に手が加えられ、排気ファンの作動がなくても点火が可能な状態になっており、事故発生当時も排気ファンの作動がなかったものと推定される。」
 つまり、共通しているのは、コントロールボックスに何らかの故障があり不正改造が行われていること、コンセントに電源プラグが入っていない状態で使用されていることが三件に共通していることであります。
 繰り返しになりますが、この段階でLP保安室がもっと感度を上げてというか、まあ常識だと思いますが、過去の同様の事故もすべて報告せよと現行法八十三条によって命じていたならば、平成二年、三年に日用品課に報告した事故についてもLP保安室で集約できたのではないですか。そうであるならば、この段階でもっと調査分析を深めるなり、場合によっては回収命令が出せたのではないでしょうか。

○広瀬政府参考人 先生御指摘のとおり、パロマからの三件の報告につきましては、いずれも瞬間湯沸かし器のコントロールボックスの不正改造がある、ないし疑われるものであるとの報告をその当時受けております。それぞれの事案に対しまして個別に見たわけでございますが、これらを、共通した要因として、また共通した機種等から追跡をしていくという努力が必ずしも徹底していなかったということは反省をいたしております。
 今後、先ほど申し上げましたように、徹底的に情報を求め、情報の集約作業を図っていくということを念頭に対応していきたいというふうに考えております。

○太田(和)委員 しつこく思われるかもしれませんが、大事な点なのでもう少し続けます。
 報道によると、パロマは平成九年、十三年にも経産省に死亡事故の報告を口頭で行ったとあります。この点は事実ですか。そして、どこが窓口だったのか、また口頭報告を聞き取ったメモは残っていますか。

○広瀬政府参考人 平成九年に発生した関連事故のうち、七月十九日に北海道で発生した三名軽症の一酸化炭素中毒事故につきましては、ガス事業者からの事故報告におきまして、事故原因は水漏れによるマイクロスイッチという部品が故障したためとされております。当時の通商産業省ガス保安課の担当者に確認をしましたところ、この事故報告を受けまして、パロマ工業株式会社に対し、当該部品のふぐあいの状況等について問い合わせを行ったとのことでありました。これを受けまして、パロマ工業株式会社からは、当該部品を製造した部品メーカーの見解として非常にまれな現象との報告を受けたため、それ以上の原因究明には至らなかったということでございました。
 また、平成十三年に発生した関連事故は、平成十三年一月四日に東京都で発生した二名死亡の一酸化炭素中毒事故の一件のみでございます。当該事故につきましても当時の担当者に確認をいたしましたが、関係のガス事業者と面談した記憶はありますが、パロマ工業株式会社との面談については定かな記憶はないということでございました。

○太田(和)委員 定かな記憶がない、またメモも残っていない、これは安全性に対する感度を疑う話だと思います。
 いずれにせよ、平成二年、三年、四年、九年、十三年の五回にわたって経産省はパロマから報告を受けているということでよろしいですか。

○広瀬政府参考人 平成二年と平成三年につきましてはパロマ工業から報告がございました。平成三年から四年にかけましての三件につきましては、当省からパロマ工業に報告を求め、パロマ工業から報告の提出があったものでございます。
 いずれにしましても、これらの件についてはパロマ工業から当省に報告がございました。

○太田(和)委員 複数のセクションが別々に受けて連携がとれていなかったり、いろいろな言いわけはできると思いますが、しかし、結果として、最初の事故から二十一年間回収命令が出せず、二十一人の方々が命を落としました。これは報告義務、私は一歩前進と評価しますが、報告を義務化したから製品の安全性が確立するという性質のものじゃないと思います。連携がとれていなかったり、情報の共有化ができていなかった。体制や制度の問題、これはこれで大事なことですが、肝心なのはそれを運用する側の安全性に関する資質ではないでしょうか。五回も報告があったのに有効な対策を出せなかったのは安全性に対する感度が鈍かったのではないか。その点、どう総括し今後生かすのか、大臣の決意をお伺いしたいと思います。

○甘利国務大臣 感度が悪かったのではないかと御指摘されればそのとおりだと思います。委員御指摘のとおり、要は、情報をきちんと共有し、それを分析して対処する対応が極めて甘かったというふうに反省をいたしております。
 これを受けまして、具体的には先般公表しました三十一項目の対策におきまして、まず省内に事故リスク情報統合データベースを構築する、情報の共有を図る、危険が予知されるような案件について緊張感を持ってすべての情報が共有できるようにする、これを徹底しなければならない。そして、外部有識者によりまして事故原因の分析及び対応状況のフォローアップを行うこと。かつても、単発で情報が寄せられた、それに対する対処をそれなりに行った。しかし、その後のフォローアップがしっかりできていたか、これについても甚だわきが甘い状況があったんではないかという反省もしているわけでございます。そして、三点目といたしまして、経済産業省における事故原因分析及び対応に係る組織体制の強化を図る等々、情報の共有であるとか分析体制を強化していくことといたしております。
 これらの取り組みの適切な実施によりまして、製品安全対策に万全を期してまいりたいと思っております。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 情報の共有化を強化していくとか、それだけの決意を示すのであれば、改正案第三十三条、「主務大臣の責務」、「主務大臣は、重大製品事故に関する情報の収集に努めなければならない。」この条文は努力義務になっていますが、情報を収集しなければならない。つまり、義務規定にすべきものではないでしょうか。そのことが今回の反省を生かし、二度と繰り返さないという経産省としてのメッセージにもなると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○甘利国務大臣 三十三条の規定は、製品の安全性を確保し、消費者への危害の発生及び拡大を防止するという観点から、主務大臣が重大製品事故に関する情報収集を行う責務を有することを改めて明示しているものであります。
 御指摘の件でありますが、規定方法につきましては、こうした責務を定める際のより一般的な方法に倣って「努めなければならない。」としたところであります。
 例えば、公共工事の入札契約適正化法におきましても、国土交通大臣、総務大臣及び財務大臣は、情報の収集、整理及び提供に努めなければならない。それから、薬事法におきましても、厚生労働大臣は、情報の収集に努めるとともに、途中ちょっといろいろなことが書いてありますが、努めるということが記載されております。それから、容器包装リサイクル法に関しましても、環境大臣は、情報の収集、整理及び提供に努めなければならない。
 こういう一般的な、大臣はどうするということの書き方は、各法令に、一般的な方法に倣って記載していることであります。もちろん、こういう書き方をしているからといって、負っている責務の重さがいささかも減ずるものではないと考えております。

○太田(和)委員 一般論ということでしたが、メーカーや輸入業者には事故情報を報告しなければならないと義務を負わせたわけです。それなのに、主務大臣の情報収集が努力義務というのは、何かがくっとしませんか。一連の製品事故をめぐる経産省の反省は、情報が集まらなかったということだと思います。メーカーの報告義務に見合うのは主務大臣の収集義務でしょう。もう一度お尋ねしますが、考え直すおつもりはありませんか。

○甘利国務大臣 各個別の法による大臣の責務は、その省の責任者が当然きちんとした義務として受けとめているわけでございまして、各法令の書き方に準じて書いてありますが、それは、それによって義務を減ずるというような意識は、私を含め、すべての大臣は持っておりません。

○太田(和)委員 納得できませんが、時間もないので次に移ります。
 事故情報の報告義務の問題です。本改正案は、産構審消費経済部会製品安全小委員会の審議とその取りまとめを反映したものと理解してよろしいでしょうか。

○松井政府参考人 お答え申します。
 本改正案を作成するに当たりましては、学者、業界関係者、消費者代表などから構成されます産業構造審議会消費経済部会製品安全小委員会において、その基本的方向性について御審議いただき、その結果に沿って改正案の策定を行ったところでございます。
 閣議決定されました改正案自体につきましては、第一回目と第二回目の審議会におきまして基本的な考え方を御了解いただき、それに沿って閣議決定を行ったわけでございます。その閣議決定案自体につきましても、十月十七日の製品安全小委員会において御確認をいただいております。
 このように、安全問題という非常に大事なものでございますので、若干順序が逆になりまして、本来であれば審議会の答申をいただいた上で法案の閣議決定に至るのが順序でございましたけれども、閣議決定の方がちょっと先になってしまいましたのは、案件の重要性にかんがみ、こういう順番になってしまいました。
 以上でございます。

○太田(和)委員 小委員会の取りまとめによれば、国が何らかの方法で重大製品事故の発生を知り、当該事故に関する製造事業者または輸入事業者に対して報告徴収を行った結果、当該輸入事業者が報告義務を意図的に履行していない等が認められる場合には、製品一般名、事故概要、受理日、事故発生日に加え、製造事業者または輸入事業者名、機種、型式名についても、可及的速やかにホームページで公表するとともに、必要に応じて、記者発表を行うようにすべきである、このように提言しております。
 つまり、意図的に報告しなかったり虚偽報告をした場合には企業名を公表せよということですか。条文ではこの部分は入っておりません。これはどういった経過があるのでしょうか。

○松井政府参考人 企業から事故情報が報告されました場合は、原則としてその企業名と再発防止策も含めて早急に公表をしていきたい、こういうふうに思っております。ただし、当該事故がその企業の責任に帰すものであるかどうか、それを分析いたしますのは時間がかかる場合もございますので、そういう場合は、当該事故が起きたという事実とその製品の一般名だけは早急に迅速に公表をして、次の事故が起きないように消費者に注意を促していきたい、こういうふうに思っております。

○太田(和)委員 つまり、大臣の裁量任せということですか。甘利大臣の裁量ならば大丈夫かという気もしないでもないですが。私は、この点は非常に重要であり、条文に書き込んだ方がいいと思っております。
 今回のパロマ製品の事故では、制度の不備もありますが、報告漏れが随分あった。また、パロマとして不正改造に関与していないとか、責任はないとか、虚偽ではないかと思える報告もありました。それが明るみに出た結果、パロマは大変な世論の批判を浴び、売り上げは二割とか三割に激減しました。これは企業として罰金百万円より痛い制裁だと思うんです。意図的な事故隠しや虚偽報告を許さない、場合によっては公表するぞという決意を条文に書き込むことは、今回の改正案をより機能させる上で非常に重要ではないかと思えるのですが、大臣、もう一度お願いいたします。

○甘利国務大臣 大事なことは、重大事故が起きたら直ちに消費者に情報を周知徹底して、まず気をつけてもらうということであります。これは、真っ先にやらなければなりません。
 ただし、その企業のその製品のものに明確によるものか、あるいは違うものか、その判断に時間を要することがあります。実はそのメーカーの責任によるものではないというようなことが仮に明らかになった場合に、この社のこの製品がけしからぬという周知徹底をしてしまった場合には、実は、原因は別にありましたということを後から言っても取り返しがつかない場合がありますから、まず真っ先に注意喚起をする、その後に因果関係をきちんと調べるというタイムラグがあるんだと思います。
 調査の結果、明確になった場合にきちんと対処するという、多少の時間差を認識してこういう対応になっていると承知しております。

○太田(和)委員 必要があると認めるときは公表できるとか、そういう言い回しもあると思います。
 私は、この法案は、消費者の安全確保が最大の目的とは思いますが、決して企業いじめの法案ではなく、むしろ企業の危機管理を通じ、利益にもつながるものだと思っております。例えば、ある事故が発生し、その概要が公表された場合、同種の製品を製造するメーカーにとっては、その危険性を早急に発見し、あらかじめ対処するということができるでしょう。情報を早く出していただくことにより、同時に、情報を早く手に入れることが可能となるのです。この点で、各メーカーの協力は不可欠です。
 企業の危機管理にとっても大事な法案であることについて、大臣はどのように考えておられますか。

○甘利国務大臣 安全な製品を製造、輸入するということは、消費者に製品を供給しています企業にとりましては、欠くことのできない基本的な姿勢であるべきだと考えております。先ほど来御指摘のとおり、こうした製品安全への取り組みというのは、企業の健全な発展や危機管理にとっても重要であるというふうに認識をしています。
 経済産業省といたしましては、事業者による製品の安全性への取り組みであるとか事故情報等の積極的な提供を促す観点から、改正法案において、重大製品事故の報告の義務づけや主務大臣による公表、事業者の努力義務を規定する、事故を隠す事業者には厳正な措置をとる、事業者の製品安全の意識向上のために取り組みを行う、製品安全を重視する企業風土の醸成に努めると。
 安全なものをつくるということは、安くて性能のいいものをつくるということと全く同義語あるいはそれ以上の製品価値、企業価値があるんだということを企業マインドとして徹底させていくということが何より重要だと考えております。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 次に、製造・輸入事業者が義務として報告をしなければいけない重大製品事故、この定義についてお伺いをいたします。
 これも明確にしておかないと、消費者の安全だけではなく、企業の活動にも大きな影響を及ぼしかねないと思っております。政令で定めることとなっておりますが、その要件についてお伺いいたします。

○松井政府参考人 お答え申し上げます。
 法の対象となります製品事故につきましては、事故の原因にかかわらず、製品の使用に伴って生じた事故を幅広く対象としております。ただし、製品の欠陥によるものでないことが明らかな事故につきましては対象外としております。
 ここで、欠陥によるものでないことが明らかな事故とは、典型的には、まず第一点目は、製品の使用者が故意に人を傷つけた場合、第二点目としては、製品自体は安全に機能している状態で偶然交通事故に遭うなど、外的な要因により事故が起きた場合を考えております。また、著しい誤使用による事故等につきましては、限定的に報告義務の対象から除外する必要があり、具体的な事例をホームページ等で列挙し、該当する場合は報告を要しないものとしたい、こういうふうに考えております。
 報告義務の対象となります重大製品事故は、危害の内容や事故の態様が重大な事故に限定することとし、具体的には、政令で定める要件に該当する事故を対象とすることとしております。政令では、死亡、身体欠損、機能喪失を含む重傷、一酸化炭素中毒症、火災などを定めることを想定しております。

○太田(和)委員 重大事故の定義がいささかあいまいになっています。
 治療に要する期間が三十日以上のほか、継続的機能喪失や身体欠損となっていますが、これは、より一般的な後遺障害という言葉に置きかえた方がよいのではないでしょうか。後遺障害の定義については、労災の障害等級表などで明確になっていると思いますが、いかがでしょうか。

○松井政府参考人 お答え申し上げます。
 製品事故として報告の対象となります重傷事故につきましては、治療に要する期間が三十日以上の負傷、中毒のみならず、治療行為自体は三十日未満だといたしましても、失明のように、その後、体の機能が継続的に失われるような場合も含めることを想定しております。

○太田(和)委員 後になって、この政令の要件に入っていないからという理由によって、実際に大きな被害が出ているにもかかわらず、事業者が報告をしないというような事態にならないよう、できるだけ明確化することを要望しておきます。
 そこで、次の質問に移ります。
 この重大事故情報についての報告ですが、販売・修理業者に義務をかけなかったのはなぜですか。

○山本(幸)副大臣 もともとこの消費生活用製品安全法の体系自体が製造・輸入事業者を対象にしておりますが、これは、こういう製造・輸入事業者というものが、我が国の市場に最初に製品を投入する、かつ、製品の設計、加工、組み立てや輸入行為等を通じまして製品事故の原因を結果的に生ぜしめる者であるということからでございます。
 そこで、消費生活用製品安全法の体系を通じまして、こうした一義的に責任を負うべき者として製造・輸入事業者ということにしているわけでございます。今回の重大製品事故の報告義務についてもこの考え方を踏襲して、製造・輸入事業者に義務づけをしているところでございます。
 御指摘の販売事業者等でございますけれども、彼らは、製品の安全性に一義的に責任を負う製造・輸入事業者から製品を購入、販売する立場にございまして、安全性の確保に関しては、製造・輸入事業者と同等の責任を負わせることは適当ではないのではないかと考えております。
 また、仮に販売事業者等に報告義務を課しますと、こうした販売事業者等は非常に多種多様な製品を取り扱っておりますので、販売後等、長期間にわたってそうした製品すべてについて把握をしているということはなかなか難しいと考えられますし、特に、多くの零細な事業者等にとっては過度な負担となりかねないということもございます。
 そこで、一義的な責任を持つ製造・輸入事業者にこうした報告義務を課しておるという体系にしたわけでございますが、なお、こうした小売販売事業者等につきましても、努力義務、協力義務として、消費者から事故情報を得た場合には製造事業者等に通知をするということを求めております。あるいはまた、第二の事故が生じないように注意喚起を行うことを、販売事業者等については製造事業者等が行う製品回収等に協力することをお願いするという形になっておるところでございます。

○太田(和)委員 パロマ事故では、販売・修理業者は不正改造に関与したわけで、事故の原因を知り得る立場にあると思います。また、地域に密着していますから、事故情報をいち早く知り得るケースもあるかと思います。製品事故の一義的な責任が製造・輸入業者にあるというのはわかりますが、だからといって、販売・修理業者は義務ではなく努力義務にしてしまったということがよくわかりません。
 次の質問に入りたいと思います。
 製造・輸入業者の中には中小零細企業が多いと思います。中小零細であっても安全のためにしっかり対応してもらう、しかし、しっかり対応する体力はなかなかないだろうから、その部分は支援するというような考えが大事になってくると思います。
 例えば回収命令が出ても、中小零細ではなかなか、松下電器のようにスポットCMをしたり、チラシを大量にまいたりという、消費者に周知するのは大変難しいと思います。融資とか保険とか、手段はあると思うのですが、この点、どのような支援措置を考えておられるのか、お伺いをいたします。

○山本(幸)副大臣 御指摘のように、資力が不足しております中小企業の場合、製品安全に関する責任を全うする意思を有しながらも、これらの責任を果たすために十分な対応をすることができないという場合もあり得ると考えられます。
 そこで、経済産業省としては、こうした場合に備えまして、一つは民間における保険制度の創設を慫慂したいと思っておりまして、現実に、ある損害保険会社は、そうしたリコール保険というようなものを考えたいというようなことを言ってきておりますので、ぜひしっかりとした打ち合わせをして、そうしたものが民間の保険でまずできるというように慫慂してまいりたいと思っております。
 また、資金繰りについては、既存の中小企業金融制度で、例えば経営環境変化対応資金という制度がございまして、一時的に売上高や利益が減少するということが起こっても中長期的には回復できるというような場合には、中小公庫で一般貸し付けと合わせて四億八千万円以下とか、国民公庫では四千八百万円までとか、商工中金で四億八千万円までとか、そういう融資制度がございますので、それをぜひ活用するように努力してまいりたいというふうに考えております。

○太田(和)委員 経済産業省としては支援をとるのはなかなか難しいのは承知しておりますが、中小零細も含めてしっかり取り組まないと、消費者の安全は守られないと思います。ぜひ、経産省としても前向きに取り組んでいただきたいと要望をしておきます。
 そこで、次の質問ですが、現行法九十三条には、「主務大臣に対する申出」として、「何人も、消費生活用製品による一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するために必要な措置がとられていないため一般消費者の生命又は身体について危害が発生するおそれがあると認めるときは、主務大臣に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。」とあります。また、二項には、「主務大臣は、前項の規定による申出があつたときは、必要な調査を行ない、その申出の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置をとらなければならない。」とあります。
 私は、これはなかなかいい、制定当時としては画期的な条文だったと思うのですが、この条文を使った申し出は過去何件あったのでしょうか。

○高木大臣政務官 今お話ありました第九十三条でございますが、現行法で定めております申し出制度は、一般消費者の生命または身体につきまして危害が発生するおそれがあると認める場合、思われる場合も含めまして、一般消費者の方々が関係省庁に対して申し出ができるとしております。
 一方、経済産業省では、昭和四十八年の法制定当初から任意の事故情報収集制度を運用しておりまして、そこで幅広く事故情報を収集してきたところです。こちらの方の任意制度が一般消費者の方々においても活用されてきたこともありまして、本条項の制度がこれまで活用されてこなかったものと認識をしております。
 今後につきましては、今回の法改正による事故報告制度とあわせまして、本制度につきましても、まず一般消費者の方に知っていただくことが大事でございますので、周知活動に努め、消費者保護の徹底を図ってまいりたいと思っております。

○太田(和)委員 この法律の制定当時、昭和四十八年ですが、そのときの議事録を見ますと、九十三条の申し出に基づいて主務大臣がアクションをする、その結果がどうなったのか消費者に公表することが大事だという議論が出ております。条文でも結果の公表について盛り込むべきだという議論があって、結局は条文にまで盛り込まれなかったと承知しておりますが、私は、この公表が条文に入らなかったというのも影響しているのではないかと思うのです。
 というのも、申し出をしても、どうせナシのつぶてになるのではないか、お役所の中でたらい回しになってやみに葬られるのではないか。つまり、当時の通産省に対し、企業べったり、消費者軽視ではないかという不信があったのではないか、それが活用されなかった一つの原因ではないかと推測をしております。
 そこで、消費者に九十三条をPRしていく際に、結果は公表されますよということをしっかりアピールしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○松井政府参考人 先生御指摘のとおり、この法律の主目的は、製品に関する事故情報を経済産業省が受けた場合は、迅速にそれを消費者の方に御提供をして、次の事故が起きないように注意を促すことでございますので、御指摘のような申し出があった場合には迅速に公表をしてまいりたい、こういうふうに思っております。

○太田(和)委員 最後の質問に移ります。
 一連の製品事故に関し、経産省の対応が後手に回った原因の一つとして、自治体の消費生活センターや独立行政法人の国民生活センター、そして警察や消防との連携がうまくいかなかったことが挙げられております。これは私も全くそのとおりであり、一刻も早く連携へ向けた体制整備を行うべきだと思います。
 具体的にどのような措置をとっているのか、まず経産省にお伺いをいたします。

○甘利国務大臣 御指摘のとおり、まず省内で情報を共有、集約するということと、省外との連携をしっかり図る、情報収集に関してはこの二点が大事だということで、直ちに対応をとっているわけであります。警察庁であるとか、あるいは消防庁の協力を得まして、製品事故に関する連絡会合というのを開催いたします。省を超えて情報を共有するためのシステムをつくっていくことといたしております。
 あわせて、消費者から情報が寄せられます国民生活センターそれから都道府県レベルでの消費生活センター、こことの連携、情報共有をしっかり図りたいと思います。
 実は、国民生活センターと連携をとるという経緯の中で、個人情報保護をどうするということがありまして、なかなか前に進みづらいという点がありました。この点は、高市担当大臣と私と話をしまして、とにかく、事は安全にかかわることなので、できるだけ迅速に対応ができるように大臣からも要請をしてほしいということで、大臣間で話をしまして、この体制が迅速にとれるようにいたしました。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 内閣府にもお尋ねをしたいと思います。
 この間の反省に立ち、国民生活センターに集まってくるPIO―NETの情報は、経産省ともつないで、消費者行政に活用していくことが重要だと思うのですが、いかがでしょうか。

○平沢副大臣 内閣府としましては、最近の製品の事故等にかんがみまして、関係行政機関等と事故情報を共有していくことは極めて重要であるということは考えております。そのため、内閣府では、去る九月の末に、全国消費生活情報ネットワークシステム、PIO―NETを通じまして、国民生活センターが入手した死亡あるいは重篤事故情報の関係省庁への連絡を徹底しているところでございます。それから、関係省庁間の広範な情報共有のため、消費者政策会議のもとに設置される消費者政策担当課長会議を定期的に開催する、これも決めたところでございます。また、苦情相談情報の効果的な活用方策に関する検討会、これも立ち上げたところでございまして、こういったことを通じまして、情報の共有を検討していきたいと思います。
 今先生御指摘の、PIO―NETの経産省との接続についてでございますけれども、今経産大臣からお話がありましたように、これは個人情報でございまして、情報を提供してくださる方は、消費生活センターということで提供してくれたわけでございまして、これを直ちに国民生活センターあるいは経産省の方に流すことができるかどうかということにつきましては、私自身はこれは将来ぜひそういう方向に持っていった方がいいんじゃないかなと思いますけれども、いろいろな問題がないわけではございませんので、現在、苦情相談情報の効果的な活用のための検討会議、こういうものをスタートさせまして、こうした問題について、果たして可能かどうかということも含めて、具体的な検討に入っているところでございます。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 PIO―NETの活用をめぐる内閣府の検討は来年の春までかかると聞いております。まず、どうしてもっと早くできないのかということです。個人情報という問題もあると思いますが、個人情報ではなく事故情報が欲しいのです。接続に当たって、どのような難しい問題があるのか、もう一度お伺いしたいと思います。お願いします。

○堀田政府参考人 お答えいたします。
 繰り返しになりますけれども、PIO―NETは、国民生活センターとそれから地方の消費生活センターをオンラインで結びまして、消費生活相談情報を収集、蓄積するものでございます。その収集した情報というのは、これまで主に、消費生活相談員の方が相談業務をするときのいろいろデータベースにするといったこととか、あるいは、消費者に対して危険な情報があればそれを周知徹底するための情報提供手段といった意味でも使われてきたもので、原則クローズドなシステムとして構成されてまいりました。したがいまして、個々の事例を外部に提供するということは、これまで余り念頭には置かれてこなかったというものでございます。
 このため、PIO―NET、経済産業省あるいは警察庁といった法執行官庁と接続した場合には、PIO―NETに蓄積されております消費者の生の声、例えば多重債務に陥っている方、そういった方とか、あるいは出会い系のサイトの閲覧で架空請求されたといった、家族にも余り知られたくないような、本当に生の声が入っているといった問題がございます。
 仮にそういったものを外部の方にどんどん提供いたしますと、消費者とセンターとの間での信頼関係というのが毀損されてしまうおそれがあるという懸念がございます。また、消費生活センターからPIO―NETを接続した場合に、これら法執行機関から照会業務が今後増加するということになりまして、センターの本来業務であります相談業務になかなか手が回らなくなってしまうんではないかといった懸念を示す地方自治体等の声もございます。
 他方、有用性につきましても我々認識しているところでございまして、この接続の問題につきましては、地方のさまざまな声も聞きながら、学識経験者等の意見も聞きながら、検討会議でさらに検討してまいりたい、三月末ごろまでを目途に一定の結論を得たいというふうに考えております。

○太田(和)委員 私は、今回の質疑に先立ち、地元の消費生活センターに行って現場のお話を伺ってまいりました。消費者行政の第一線で頑張っておられるセンターの職員さんや相談員さんは、経産省と早くつないでもらって結構だというふうに言っていました。今答弁にもありましたように、相談業務に手が回らないというようなこともありましたが、そのようなことはないということです。その方が問題の解決に早くつながるんだというようなお話でした。経産省につなぐと、省からの問い合わせがふえ、相談に来られた方に確認したりする事務量がふえるから嫌だなんということは言っておりませんでした。
 この問題には、役所間の縄張り意識などがひょっとしたらあるのかもしれませんが、変な縄張り意識は捨て、ひたすら消費者の安全のため、早急にPIO―NET情報を活用する仕組みを整えていただきたいと思います。
 最後に、内閣府にもう一度お尋ねをいたします。
 十月二十二日付の読売新聞朝刊の一面に、「「暮らしの事故」対策新組織 〇九年設置政府検討 縦割り排除、情報集約」という記事が出ております。要は、米国で一元的に消費者製品安全行政を行っているCPSCをモデルに、縦割りじゃない新組織をつくるため、これから国民生活審議会が検討していくんだという内容です。この報道は事実でしょうか。これが事実だとしたら、大胆かついいセンスしているなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○平沢副大臣 今先生御指摘のとおり、役所が縦割りじゃないかなと、私自身も長年役人生活をやっていまして、全くそのとおりだなという感じがしておりまして、特に今のこの問題は、国民の生命、安全にかかわることなので、こうした縦割りの意識を排除して、まさに役所一体となって、国民の生命、安全を守っていく必要があるんじゃないかなということで考えております。
 先ほど申し上げましたように、内閣府でも、今、いろいろと対策を講じているところでございますけれども、新聞に報道されました新しい縦割り排除のための組織をつくるということを今直ちに決めたわけではございません。先ほど申し上げましたように、国民生活審議会におきまして、今いろいろと検討を進めているところでございます。
 もしここの審議会でそういった組織をつくった方がいいというような結論が出ればまた話は別でございますけれども、いずれにしましても、既存の組織の中でいかに有機的な連携を図っていくか、そして問題のないようにするかということが大事なわけでございまして、今のところ、内閣府としましては、既存の組織の中で問題が起こらないように、新組織ということではなくて、最大限国民の生命、安全を守るべく努力していきたい、このように考えております。

○太田(和)委員 ありがとうございます。
 この記事が事実としたら、経産省の改正案も大きな影響を受けると思います。法案審議どころの話ではないわけです。しかし、今後、記事に出ているような新組織も含めて検討がなされていくのだろうと思います。現在の、エレベーターや回転ドアは国土交通省、薬や食品は厚生労働省、電気製品や消費用品は経産省という縦割りではなく、情報を集約して安全行政に取り組む、それぞれの産業振興と安全規制は切り離して別のセクションでやるんだというのであれば、消費者にとっても大きな前進だろうと思います。ただ、実際には、省庁の抵抗もあり、簡単に進まない話であろうと思います。
 そこで、個別法に基づく各省ごとの安全行政、これを前提としつつも、この国民生活審議会の委員会の方の表現をかりれば、各省間に横ぐしを通す検討を行う、このことは早急にやらなければならないと思います。各省間にまたがる安全行政に横ぐしを通す。例えば、今回は経産省の法案で事故情報の報告義務をかけるわけですが、エレベーター事故などを監督する国土交通省の建築基準法には事故情報の報告制度はないわけです。今、遅まきながら検討はしているようですが、各省ばらばらの対応ではだめなのではないでしょうか。内閣府として、安全行政に手薄な分野が出ないよう、政府でもっと調整していくべきではないかということを申し上げまして、時間になりましたので、私からの質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。