コンクリートから人へ税金の使い途が変わる
「命を守る」鳩山総理の所信表明演説がされ、2月4日から来年度予算案の審議が始まりました。昨年末に閣議決定した平成22年度予算編成は、3月末までに予算案を可決成立させなければなりません。民主党政権として初めての予算案で、国民の税金がどのように使われるのか、どう変わるのか、与野党が議論していかなければならない大切なこの時期に、政府案をチェックし追求しなければいけないはずの野党から、予算案についての質問がさっぱりないことについて、残念でなりません。
私たちは、「コンクリートから人へ」税金の使い途を改めようとしています。前の政権ではしがらみや既得権益があって大胆に道路予算を削減することができませんでした。そのかわり、国民の生活に関わる社会保障費が削られました。人の命にかかわるところが削れるのにどうして無駄な道路が削れなかったのでしょうか。
政権交代があって、民主党はそれを変えられる立場になりました。これからは人の命にかかわることに政治の光を当てていきたいのです。
社会保障費は子ども手当の創設を含めて1割アップ。高校無償化など文教関係予算は5・2%アップされました。地方交付税も5・5%アップし、地方の事業展開を支援します。農業の戸別所得補償制度の導入で、食糧安定のための予算も3割以上アップしました。その一方、公共事業費は2割近い削減をして、「コンクリートから人へ」と税金の使い途をシフトさせたのです。
景気が冷え込んでいる中で極端な緊縮財政を行うことは、さらにGDPを下げ、景気を冷え込ませることになります。しかし、新規国債発行額については、財政規律を守るために、前政権下での発行高44兆円と同規模に押さえる必要がありました。税収が前年より9兆円少ない37兆円に落ち込む中、歳出は92兆円と閣議決定されました。
行政刷新会議の「事業仕分け」は全面公開されて大きな関心を集め、予算編成の透明性が高まったとの評価を受けましたが、その財源捻出効果は事業の削減と、独立行政法人や公益法人等の基金の国庫返納の計1.7兆円にとどまりました。
本当はすべての政策の大前提に税金のムダづかいをなくすことがあります。しかし、特別会計にメスをいれることができていないなど事業仕分けは十分な財源を捻出できていません。来年度はもっと網を広げて取り組んでまいります。
予算削減が進まない中で、マニフェストの一部先送りが必要となり、党の重点要望としてガソリン税の暫定税率維持をお願いすることになりました。国民の皆さんにお約束を守れなかったという点でお詫びをしなければなりませんが、結果として、新規施策の規模は7.1兆円から3.1兆円に削減され、結果的に鳩山首相への助け船になったと思っています。
前政権は、基礎年金の国庫負担を1/3から1/2に上げる課程で、埋蔵金を使ってしまい、財源の問題を先送りにしました。平成23年度以降の財源のあてがないのです。そのうえ社会補償費は、年1兆円ずつ増えていくのです。経済も財政も行政も政治もぼろぼろにされてしまった中での私たちの改革は一朝一夕には出来ません。半年や1年でよくなる問題ではなく、私たち国民は10年は我慢しなければならないかもしれないのです。先送りされてきた問題をひとつひとつ処理していかなければならないこれからが本当に大変な時代です。10年後の子どもたちにこれ以上ツケをまわすわけにはいきません。私たちの改革は道半ばどころかまだまだ始まったばかりなのです。
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